物件は買って終わりではありません。
いつか売る時が来ます。
出口戦略というやつですね。
先日、横須賀市某所にある高利回り物件
を見に行ってきました。
築50年近くですが、現況で利回り15%。
満室想定は20%超え!!
最寄駅から徒歩10分以内。
ハッキリ言ってボロでしたが、手直しすれ
ば十分に住めるでしょう。
少々時間はかかるかもしれませんが、
うめられない物件では無い印象でした。
しかも、売主様はやる気無しで
現金化を望んでいらっしゃるそうです。
おまけに、仲介業者さんも早く売って
しまいたいご様子。
これは鬼の指値チャ~ンス!!
ガッツリ指して30%以上も狙えそうな
雰囲気です。
でも、私は指値をする事無く
お断りをしました。
なぜか?
出口戦略がまったく描けなかったのです。
横須賀の超高利回りとくれば、ピンと来る
方も多いかもしれませんね。
はい、横須賀名物
「アクセスが階段物件」
です。
物件まで車が入って行かれないんですね。
ウグイスが鳴く静かな場所でしたが、
逆に言えば寂れ放題の場所。
空き家が多く、近隣はお年寄りばかり。
新築の家など見当たりません。
失礼ながら「死につつある土地」です。
確かに、安く買って5年以内に回収するの
もアリかもしれません。
でも、回収後どうするのか?
持ち続けても、築55年になった物件を
この先何年使えるか?
そのタイミングで購入する次の投資家も
いるのかどうか疑問です。
更地にして売るのも厳しい場所です。
回収したその先が私には全く見込めません。
それでも築30年の物件なら、
買い付けを入れたかもしれません。
5年経っても使えますし、次の投資家も
まだいると思います。
都内の再建築不可ならば、賃貸需要が
旺盛ですから、柱一本残して新築
そっくりさん作戦もアリです。
田舎のボロ戸建でも、「住める場所」
であれば何とか売る方法もあるでしょう。
駐車場さえ確保できるなら、救いが
あるはずです。
たとえ市街化調整区域に建つ物件でも、
再建築可能ならばなんとかなるでしょう。
でも、横須賀の階段の奥はどうにも
つぶしが効きません。
横須賀はあちこち見ていますが、車が入れ
ない場所で新築が建っている試しがない。
たとえ急坂でも、車さえ入れれば意外と新
築は建っており、何とかなりますが・・・。
横浜でも同じかもしれませんね。
築古の出口戦略として、最後の手は
「更地にして売却」だと思っています。
だから、物件を見に行くとき、周囲に新築
があるか否かを必ずチェックしています。
新築があるという事は、少なくても戸建需
要はあるという事であり、更地なら売れる
証明になります。
カッチカチの出口戦略は必要ないと思いま
すが、ざっくり「最悪更地で売れるかな」
という目星はつける必要があるでしょう。
適当すぎますかね?
今回の物件を見て、一つ思い出したこと
があります。
それは、「太陽光発電の土地」。
20年後、固定買取が終わった田舎の土地
はどうなるのか?
それこそ「出口戦略なき物件」なのでは?
横須賀の物件を出口戦略が描けないと
怖がるくせに、一方で私は太陽光発電を
やっている。
大いなる自己矛盾かもしれませんね。