久しぶりに入居者様よりお叱りを頂いてしまいました。


とある入居者様のお話です。
この方からは入居当時より、お部屋について度々ご指摘を頂戴しておりました。


・隙間風が入る
・洗面ボウルの裏がさびている
・床鳴りがする
etc

入居当初は私も真面目に対応を行っておりました。
可能な限り不具合は解消し、気持ち良く一日でも長く住んで頂きたいのは当然の事です。ただ、ご指摘は一度で終わらず、しばらくするとまた始まるのです。

その都度業者さんに見に行って頂き、不具合箇所の確認。
お見積もり&施工を行って頂く事になるのですが、まぁ数万円の仕事です。

そのうち業者さんも目に見えて「メンドクサイ」感を醸し出すように・・・。

そりゃそうです。
わざわざ遠くまで行って見積もりをとっても、数万円の仕事ではわりに合いません。

しかも、現場ではもれなく入居者様との問答付き。
コストのかかる作業は避けるよう「穏便な解決」の矢面に立って頂いておりました。


例えば、「床鳴り」など本気で解消しようと思ったら、床を剥がして原因解消して、CF貼りなおして・・・、と10万円コースの大仕事になってしまいます。

そもそもこの物件は、地域最安値レベルの賃料の築古物件です。
大家から言わせてもらえば「それなり」の物件であり、あまり完璧を求められても困ります。
高級デザイナーズマンションじゃないんだから、多少の床鳴りは我慢してくれよと。

実際、床鳴りと言っても大した事は無く(業者さん談)、階下の方からのクレームも出ておらず、許容範囲かと思われます。


こんな事が続き、次第に面倒になって来た私が取った行動は・・・。



「放置」




はい、最低の大家さんですね。



私だってこんな事は普通しません。
イケナイ事だとわかっています。
でもあまりに面倒だったんです。


するとどうでしょう。
半年が過ぎ、1年が過ぎてもクレーム無し。
おぉ、時が解決してくれたのか?
放置作戦成功!



しかし、現実は甘くありませんでした。


すっかりクレームの事など忘れていたある日、管理会社さんより「やや怒気」を帯びた一本の電話が入ります。


「大家さん、○○さんの修繕どうなってます?」
「修理しないくせに更新だけするのかとお怒りです!」
「いったいどうなっているんですか!!」


時は何も解決などしていませんでした(涙)


クレーム対応は私が引き取り業者さん手配を行っていたので、管理会社さんに責任はありません。
ましてや、大家の私が放置していたなど知る由もありません。
そんな状態で管理会社さんが更新手続きを始めたところ、入居者様ご立腹。
管理会社さんもにしてもクレーム未対応は寝耳に水。
「大家が対応するって言ったよな?」とご立腹なわけです。



はい、悪いのはすべて私でございます。

入居者様はもとより、管理会社さんにまでご迷惑をおかけしてしまいました。


その後速攻で地元業者さんに連絡し、対応を行ったのは言うまでもありません。
お陰様で無事更新もして頂けました。
もちろん床鳴り対応は今回も無しですが。



大家は入居者様の言いなりになる必要はありません。
設備の故障や明らかな不具合を除き、不要と思える修繕はしなくて良いでしょう。
その結果退去につながっても、それは仕方がない事です。


ただ、「放置」はやっぱり良くなかった。
「それはやりません」と言うのも対応であったと反省しています。

私に対する管理会社さんからの信用にも大きく傷がついた事も、今後の運営を考えるとマイナスですね。


今回の一件で、もう二度と「放置」だけはしないよう心に刻みました。


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