リーマンショックは、平成21年9月15日のリーマン・ブラザーズの経営破綻を引き金に発生した、世界的な金融不安として有名ですね。

金融不安に対して、当時日本でも様々な施策が打たれました。
その中の一つとして、「平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1,000万円の特別控除」というものがあります。

簡単に言うと、平成21年に取得した土地は平成27年以降、平成22年に取得した土地は平成28年以降に売却した場合、土地譲渡益から1000万円控除しますよという施策です。

「1000万円の控除」と金額がそれなりに大きく、何とかして不動産売買を活発にさせようという当時の思惑が見えますね。
ただ、所有期間6年以上の縛りがあるので即効性欠け、この施策による効果がどの程度あったのかは疑問が残る所です。

ちなみに私が大家さんデビューしたのは、リーマンショック翌年の平成22年。
上記の施策については知る由もなく、当時は全く頭にありませんでした。


時は流れあれから10年。
昨年、私は初めての物件売却をしました。
平成22年に購入した、私のかわいい1号物件ちゃんです。

平成22年購入物件だったので、お陰様で上記の1000万円控除をガッツリ使う事ができました。


ここで面白いなと思ったのが、売買価格に対する建物と土地の比率。

購入時は建物部分を多く取ると、減価償却が大きく取れて有利と言われます。
(その分、将来譲渡所得が出た時に譲渡所得にかかる税金は高くなる可能性があります)

一方売却時は、消費税課税事業者の場合、土地部分を大きく取った方が消費税が小さくなり有利になります。

購入時と売却時で正反対の評価が有利になるわけですが、そんな都合よく評価を変えてしまってよいものか?
少し違和感もありますが、こんな事がまかり通ってしまいます。
購入時の土地/建物の按分比率を、売却時にも当てはめる必要はありません。

そもそも、土地と建物の値動きは本来独立しているはずです。

土地は値動きが比較的緩やかですが、建物は築年数と共に物理的に劣化するので、土地よりも急激に価値が下がると考えるのは自然な事です。

また、近所で再開発計画でも発表されれば土地の価値は急騰しますが、その上の建物はかえって邪魔なので建物自体の価値は向上しないと判断する事もできます。

購入者が、土地/建物のどちらにどの程度の価値を見出して購入したかもわからないですよね?

だから、購入/売却、それぞれが発生したタイミングで、その都度土地/建物の比率を考慮するのは、むしろ自然な事です。

不動産の不思議で面白い所だと私は思っています。


とは言え、土地/建物比率は好き勝手に決められるわけでは無く、下記1~4の方法で試算するのが一般的です。

1.契約書の売買金額の消費税を基に計算する
2.固定資産税評価額で按分する
3.土地、建物の原価を基に計算する
4.不動産鑑定評価額で計算する


で、私の場合。
今回は、国税庁指定の標準的な建築価額表を基にしっかりと建物の価値を計算し、適切な按分比率を算出しております。
(税理士さんに丸投げですが・・・)

結果として土地の比率が大きくなり、売却に伴う消費税の負担はそこそこ。
上述の1000万円の土地譲渡益も枠を大きく使う事ができ、めでたしめでたしとなりました。


リーマンショックから10年。
巷ではコロナを引き金に、再び金融不安が起こりかねない雰囲気です。
政府は様々な施策を打ってくるのでしょう。

まずは、今日の生活に窮する人々への施策が先ですね。
順番としては後になると思いますが、何れ不動産に関する施策もでてくるかなぁ。


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